教員紹介Researcher

准教授濵田 季之

Toshiyuki Hamada

専門分野

  • 天然物有機化学
  • 生物有機化学
  • ケミカルバイオロジー

メッセージ

 私は高校の時には2つの夢がありました。「高校の先生になりたい」と「海に関係ある職に就きたい」です。大学時代には自分の大事な家族の命を奪った「がん」を治すための研究に惹かれました。博士号を目指した時点で、高校教師の夢は断念しました。それでも、今、「がん」を治すための研究をしながら、時々「海」に潜りながら、教壇に立って「人に教える」仕事をしています。
 皆さん、自分がやりたいこと、好きなことって、ありますか? 受験勉強で忙しいと思いますが、将来本当にやりたいことをぶれずに目指してください。英語が出来ないとか学力が足りないとか、自分では何か障壁を作るのではなく、なりたい何かを目指して努力し続けてください。今やっている受験勉強もその一つだと思います。頑張ってください。

研究室のホームページへ

担当講義

  • 化学概論
  • 有機化学基礎・生化学基礎
  • 有機化学実験
  • 有機化学V
  • 大学と地域(医療)
  • 化学演習A
  • 化学演習B
  • 化学論文講読
  • 化学特別研究

研究内容

 薬用植物や海洋無脊椎動物が自ら生産している有機化合物(二次代謝産物)の中から、医薬品の候補となるような化合物を見つけ、それを単離(1つの純粋な化合物になるまで分離精製)し、その化学構造を決定しています。また、どのように効いているのかを実験を通して調べたりしています。
 例えば、海綿の中から、腫瘍を退治するポリセオナミドという化合物を単離して、その化学構造を決めました。ポリセオナミドはがん細胞の細胞膜に穴を開けて、細胞を死へと導いていることを発見しました。(詳細は⑤の論文参照)

キーワード:薬用植物、海洋無脊椎動物、二次代謝産物、医薬品、抗がん剤、化学構造、生物多様性、天然物化学

主な著書・論文など

論文 共著
T. Hamada, H. Michibata, and H. Hirota (他5名)・Solution structure of vanabin2, a vanadium (IV)-binding protein from the vanadium-rich ascidian, Ascidia sydneiensis samea.
J. Am. Chem. Soc.誌(アメリカ化学会)127巻、4216 – 4222ページ
発行年/2005年

論文 共著
T. Hamada, S. Matsunaga, N. Fusetani (他5名)・Solution structure of polytheonamide B, a highly cytotoxic nonribosomal polypeptide from marine sponge
J. Am. Chem. Soc.誌(アメリカ化学会)132巻、12941 – 12945ページ
発行年/2010年

論文 単著
濵田季之・最大の天然物ポリセオナミドBの構造
「化学と生物」(公益社団法人 日本農芸化学会)72巻、1854 – 1858ページ
発行年/2011年

著書 共著
有馬 直道, Y. White, 吉満 誠、濱田 季之・薬剤耐性を克服する新規抗がん剤の有用性-トロピカルプラント Hyptis verticillata Jacq由来の新規リグナム系化合物 hyposide-
化学工業(化学工業社)66巻、41 – 45ページ
発行年/2015年

特許 共著
濱田 季之, 有馬 直道, ヨハン ホワイト, 中島 充賀・抗腫瘍剤及びその製造方法
特願2011-258221
登録日; 2017年3月4日

所属学会

・日本化学会
・日本核磁気共鳴学会
・日本がん分子標的治療学会

教員一覧に戻る
PAGE TOP